制度ガイド

ケアプランの内容とは|第1〜7表の見方と変更の頼み方

ケアプランは要介護認定後にケアマネジャーが作る計画書です。第1〜7表の中身、暫定ケアプランの仕組み、変更を相談する具体的な言い方を海外家族向けに整理しました。

公開日
2026-07-02
最終更新日
2026-07-02
情報確認日
2026-07-02
出典
2件の一次情報・公的情報

ケアプランは要介護認定後にケアマネジャーが作る計画書です。第1〜7表の中身、暫定ケアプランの仕組み、変更を相談する具体的な言い方を海外家族向けに整理しました。

計画書の中身

第1表〜第7表は何を書く書類か

居宅サービス計画書(ケアプラン)は、一般的に第1表から第7表までの様式で構成されます。第1表には利用者・家族の意向と総合的な援助方針、第2表には生活全般の課題とそれに対応するサービス内容・目標、第3表には週間のサービス利用スケジュール、第4表にはサービス担当者会議の記録、第5表には支援の経過記録、第6表と第7表にはサービス利用票とその明細が記載されます。すべての表に目を通す必要はありませんが、家族が最初に確認すべきなのは第1表(方針)と第2表(課題と目標)、第3表(週間スケジュール)です。

要介護・要支援でプランの作成元が違う

要介護1〜5の認定を受けた人のケアプランは、居宅介護支援事業所に所属するケアマネジャーが作成します。一方、要支援1・2と認定された人の介護予防プラン(介護予防サービス・支援計画書)は、地域包括支援センターが作成を担います。入口の窓口が異なるため、どちらの認定を受けたかによって最初の相談先が変わる点は覚えておくとよい情報です。

施設サービス計画書との違い

特別養護老人ホームなどの施設に入所している場合は、居宅サービス計画書ではなく、施設のケアマネジャー(施設に配置される計画作成担当者)が作成する施設サービス計画書に基づいてケアが提供されます。呼び方は異なりますが、利用者の課題や目標を整理し、提供するケアの内容を明文化するという役割は共通しています。在宅から施設への移行が決まったタイミングでは、担当がどちらに変わるのかを事前に確認しておくと引き継ぎがスムーズです。

在宅サービスのうち、訪問介護には「身体介護」と「生活援助」という区分があり、ケアプランの中でどちらとしてどれだけの時間・回数を使うかが具体的に決まります。生活援助は本人の日常生活に直結する範囲(調理・洗濯・掃除など)に限られ、家族全体の家事までは対象になりません。この線引きに戸惑う家族は多いため、実際にどこまで頼めるかは、プランを作る段階でケアマネジャーに率直に確認しておくと、後になって「思っていたのと違う」というずれを防げます。

海外にいる家族は、日本の訪問介護を「柔軟に何でも頼めるお手伝いさん」のようにイメージしがちですが、実際にはプランで決まった範囲の中で動く仕組みです。想定とのずれを感じたら、サービス内容そのものに不満を持つ前に、まずケアプランの記載内容をケアマネジャーと一緒に見直すところから始めるとよいでしょう。実際に来日して様子を見る機会があれば、プランに書かれた内容と実際の暮らしが合っているかを、自分の目で確認しておくのも有効な方法です。

費用と暫定利用

ケアプラン作成に自己負担がない理由

ケアプランの作成、月1回程度の訪問によるモニタリング、事業者との調整は、居宅介護支援費として全額が介護保険から事業所に支払われる仕組みになっています。利用者本人の自己負担はありません。費用がかからない相談であるため、家族の就労状況や海外在住であることなど、プランに影響する事情は遠慮なく伝えてよい情報です。

認定前でも使える「暫定ケアプラン」

要介護認定の結果が出るまでには申請から一般的に1か月程度かかりますが、その間サービスを一切使えないわけではありません。ケアマネジャーが想定される要介護度に基づいて暫定的なプランを組めば、認定結果を待たずに訪問介護やデイサービスなどを始められます。ただし、実際に出た認定が想定より軽かった場合、支給限度額を超えた分は全額自己負担になります。退院直後などサービス開始を急ぐ事情がある場合は、見込みの区分とサービス量についてケアマネジャーとよく相談したうえで暫定利用を進めることが大切です。

読み方と変更

単位数と月々の上限の見方

介護保険サービスは、要介護度ごとに1か月あたりの支給限度額(単位数)が定められており、1単位はおおむね10円です。限度内であれば自己負担は所得に応じて1〜3割、限度を超えた分は全額自己負担になります。第6表・第7表のサービス利用票には、利用したサービスごとの単位数と月間の合計が記載されるため、限度額に対してどの程度余裕があるかをここで確認できます。数値の詳しい仕組みは費用のガイドにまとめています。

変更を相談するときの具体的な言い方

ケアプランは一度作られたら固定というものではなく、本人の状態や生活の変化に合わせて見直すことができます。「今のプランでは足りない」「回数を増やしたい」といった要望は、遠慮せずケアマネジャーに伝えてよい内容です。伝え方としては、「最近こういう変化があった(転倒が増えた、食事の準備が難しくなったなど)ため、サービスの内容や回数を見直したい」という形で、具体的な生活の変化とセットで伝えると、プランの修正がスムーズに進みやすくなります。プランに納得がいかないまま我慢し続けるのではなく、見直しの相談として持ちかけることが基本です。

海外・遠距離から

プランの写しを共有してもらう

離れて暮らす家族がケアプランの内容を把握したい場合は、ケアマネジャーにプランの写しを共有してもらえないか相談する方法があります。国内にいる親族がいれば、その親族を通じて内容を確認してもらう方法も現実的です。プランの内容を家族間で英語も交えて共有する場合、専門用語を家族向けにかみ砕いて説明する役割は、ケアマネジャー本来の業務の外側になるため、海外在住家族向けの介護コーディネートガイド遠距離介護のガイドもあわせて参考にしてください。

プランの写しをメールやスキャンで受け取れた場合でも、専門用語(サービス種別の略称、単位数の表記など)は日本語のまま読むと理解しづらいことがあります。第1表の方針と第2表の課題・目標だけでも先に目を通し、分からない略語をケアマネジャーにまとめて質問する形にすると、やり取りの往復を減らせます。

サービス担当者会議への参加

第4表に記録されるサービス担当者会議は、ケアマネジャーや各サービス事業者が集まってプランの内容を確認する場です。海外在住のためその場に同席できない場合でも、電話やオンラインでの参加が可能かどうかをケアマネジャーに事前に相談してみる価値はあります。参加できない場合は、会議の要点を後日共有してもらえるよう頼んでおくと、状況の把握が遅れずに済みます。

モニタリング(月1回程度の訪問)の結果を共有してもらう

ケアプランが実際にうまく機能しているかは、ケアマネジャーが月1回程度行う訪問(モニタリング)で確認されます。海外在住の家族は、このモニタリングの結果を定期的に共有してもらえるよう、最初の面談時に頼んでおくと、プランと実際の生活の間にずれが生じていないかを継続的に把握しやすくなります。

比較表

両者の違いは、次の表のとおりです。

主な記載内容
第1表利用者・家族の意向、総合的な援助の方針
第2表生活全般の課題、サービス内容と目標
第3表週間のサービス利用スケジュール
第4表サービス担当者会議の記録
第5表居宅介護支援の経過記録
第6表・第7表サービス利用票とその明細(単位数の集計)

よくある質問

ケアプランと、ケアマネジャーが作る「支援経過記録」は同じものですか

別のものです。ケアプランは第1〜3表を中心としたサービス計画、支援経過記録は第5表にあたる日々のやり取りの記録です。両方合わせて一連の書類として管理されます。

暫定ケアプランで先にサービスを始めた場合、あとから追加費用を請求されますか

実際の認定が想定より軽かった場合、支給限度額を超えた分は全額自己負担になります。暫定で始める前に、想定区分とサービス量についてケアマネジャーと確認しておくと想定外の負担を避けやすくなります。

要支援1・2の人のプランも同じ第1〜7表の様式ですか

要支援の人向けは介護予防サービス・支援計画書という別の様式で、地域包括支援センターが作成します。要介護のケアプランとは作成元も様式もやや異なります。

海外在住でサービス担当者会議に一度も参加したことがない場合、プランの内容を後から確認する方法はありますか

ケアマネジャーにプランの写しを共有してもらえないか相談する方法や、国内にいる親族を通じて内容を確認してもらう方法があります。まずはケアマネジャーに相談してみてください。

ケアプランの内容に不満があるとき、担当のケアマネジャー自体を変えることはできますか

ケアマネジャーの変更は可能です。変更の手順や注意点は[ケアマネジャーのガイド](/ja/guide/care-managers-japan/)にまとめています。

ケアプランは何年かに一度、全面的に作り直す必要がありますか

認定の更新や状態の変化に合わせて見直されるのが一般的で、決まった年数ごとに全面的に作り直すという固定の仕組みではありません。生活状況が変わったタイミングで、その都度ケアマネジャーに相談するのが基本です。

在宅から施設に移るとき、ケアプランの担当は変わりますか

施設に入所すると、施設のケアマネジャーが作成する施設サービス計画書に切り替わることが一般的です。移行のタイミングでは、担当がどちらに変わるのか、引き継ぎ内容とあわせて事前に確認しておくと安心です。

海外在住の家族は、月1回のモニタリング結果をどうやって受け取ればよいですか

決まった方法があるわけではないため、最初の面談時にケアマネジャーへ「モニタリングの結果を定期的に共有してほしい」と伝えておくのが現実的です。メールでの要点共有や、国内の親族を通じた確認など、続けやすい方法を相談してみてください。

一次情報・公的情報

本文は一次情報・公的情報を優先して確認しています。制度、費用、窓口の扱いは自治体や時期で変わるため、最終判断の前にリンク先の公式情報も確認してください。 最終確認日: 2026-07-02.

この記事について

この記事は一般的な情報の整理であり、医療・法律・介護の個別アドバイスではありません。制度の運用、費用、サービスの有無は自治体や状況によって異なるため、具体的な判断は関係機関や資格を持つ専門職にご確認ください。記事の作成・出典・修正の方針は編集方針をご覧ください。

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