制度ガイド
日本の介護制度を分かりやすく
サービスや施設を比べる前に知っておきたい、制度・費用・相談先の基本をまとめました。
制度と現場をつなぐガイド制度の全体像を3分で
日本の介護は、公的な介護保険制度を軸に動いています。流れは4段階です。
- ① 市区町村に要介護認定を申請する
- ② 調査と審査を経て、要支援1〜要介護5の区分が決まる
- ③ ケアマネジャーと一緒にケアプランをつくる
- ④ サービスが始まる
法律上、結果の通知は原則30日以内です。ただし厚生労働省が全国1,559保険者を集計した令和5年度のデータでは、申請から二次判定までが各保険者の平均値の中央値で39.3日でした。30日以内に認定された割合は中央値21.4%です。
つまり、介護休暇や一時帰国を「1か月で結果が出る」前提で組むと足りません。サービスが始まったあとの自己負担は、所得に応じて1〜3割です。ケアプランの作成と毎月の調整に、利用者負担はありません。
最初の相談先は、親が住む地域を担当する地域包括支援センターです。本人が同席しなくても、家族だけで無料で相談できます。どの窓口へ行けばよいか分からない段階でも、電話で構いません。
申請のタイミングで迷う家族は多いのですが、認定はさかのぼって適用されません。様子がおかしいと感じた時点で申請し、結果が出てから使うかどうかを決めるほうが早く動けます。認定を受けてもサービスを使う義務はありません。
テーマから探すなら、84項目を6カテゴリに分けた介護ナレッジDBもあります。記事名ではなく「何を確認するか」から引けます。
最初に押さえたい用語
市区町村やケアマネジャーとの会話は、次の9語の上で進みます。ここだけ押さえておけば、どのガイドも読み進められます。
- 要介護認定:介護の必要度を市区町村が判定する手続き。公的サービスはすべてこの結果から動きます
- 要支援1〜要介護5:認定で決まる7段階の区分。月に使える上限は要支援1で5,032単位、要介護5で36,217単位です
- 地域包括支援センター:高齢者の総合相談窓口。無料で、家族だけでも相談できます
- ケアマネジャー:ケアプランを作り事業者を調整する専門職。月1回の訪問を含めて利用者負担はありません
- ケアプラン:どのサービスをいつどれだけ使うかの計画。作成費は全額が介護保険から支払われます
- ショートステイ:施設への短期宿泊。介護保険での連続利用は30日までで、超えた日から全額自己負担です
- 特別養護老人ホーム(特養):公的な介護施設。原則要介護3以上で、入居一時金がかかりません
- 介護老人保健施設(老健):リハビリ中心の施設。自宅への復帰を目指す原則3〜6か月の利用です
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住):見守りと生活相談が付いた賃貸住宅。介護は外部サービスを別に契約します
ここに載せていない言葉は、28語を収めた介護用語集で引けます。市区町村へ電話する前や、ケアプランの打ち合わせの前に開いておいてください。
自治体によって変わる部分
介護保険は国の制度ですが、運用は自治体ごとに違います。厚生労働省の同じ集計では、30日以内に認定された割合が最小0.0%から最大100.0%まで開いていました。「東京で聞いた話」が親の住む町でそのまま通じるとは限りません。
ガイドでは全国共通の骨組みを解説し、自治体で変わる部分はその都度示しています。金額と条件の最終確認は、親が住む市区町村の窓口でお願いします。制度改正で数字が変わるため、公式情報での確認をおすすめします。
判断がつかないとき
制度の説明は一般論で書けますが、「自分の親の場合」には個別の答えが必要です。要介護度・住んでいる自治体・家族の体制によって、現実的な選択肢は変わります。
初回相談は30分・無料です。支援に進む場合は、範囲と費用を書いた書面を開始前にお渡しします。お問い合わせには原則2営業日以内にお返事します。
私たちは施設・事業者から紹介料を受け取りません。なおガイドの内容は一般的な情報の提供であり、個別の制度適用は自治体の判断によります。