川崎市で訪問介護・デイサービスを探す入口は、全国共通の介護サービス情報公表システム、川崎市独自の生活支援等サービス公表サイト、ケアマネジャーへの依頼の3つです。それぞれ調べられる情報が違い、向いている場面も分かれます。
3つの入口の使い分け
ケアマネジャーがいるかどうかで最初の一手が変わる
川崎市で訪問介護やデイサービスを探すとき、最初に確認すべきはケアマネジャーがすでに決まっているかどうかです。要介護認定を受けてケアプランの作成を依頼した段階であれば、事業所探しはケアマネジャーの仕事の一部に含まれており、費用もかかりません。本人の身体状況や家族の希望を具体的に伝えれば、対応可能な事業所の候補を提案してもらえます。まだケアマネジャーが決まっていない、要介護認定の申請前で相談先を探している段階では、ケアマネジャーのガイドで選び方を確認しつつ、次章で扱う公式サイトを自分でも見ておくと話が早く進みます。
自分でも候補を持っておく意味
ケアマネジャーに任せきりにせず、家族の側でも候補をいくつか把握しておくことには意味があります。ケアマネジャーが提案する事業所は、担当地域や普段の付き合いの範囲に偏ることがあり、家族が「他にこういう選択肢はないか」と聞くきっかけがあれば、提案の幅が広がりやすくなるためです。特に、在宅で支えるか施設に移すかを迷っている段階なら、在宅介護と施設介護の比較もあわせて確認し、訪問系サービスとデイサービスの役割の違いを整理しておくと、ケアマネジャーとの相談がかみ合いやすくなります。
3つの入口の全体像
以降の章では、全国共通の公式検索システム、川崎市独自の生活支援サービス公表サイト、ケアマネジャーへの依頼という3つの入口を、それぞれ何が調べられ、どんな場面に向くかという観点で整理します。3つは競合する選択肢ではなく、組み合わせて使うものだと考えてください。
探し始める前に押さえておく前提
事業所探しの前提として、利用できるサービスの種類と量は要介護度によって決まります。要支援・要介護のどちらか、区分がいくつかによって、訪問介護やデイサービスを1か月にどのくらい使えるかの上限が変わるため、まず認定結果を確認しておくと、探す事業所の規模やプランの立て方がぶれません。介護保険サービスの全体像や自己負担の考え方は介護保険の解説にまとめています。介護保険だけでは足りない部分を保険外サービスで補う選択肢もあり、この点は介護保険外サービスのガイドで扱っています。
公式検索システムの読み方
全国共通のシステムで何が分かるか
「介護サービス情報公表システム」(kaigokensaku.mhlw.go.jp)は、厚生労働省が運営し、全国25分野53サービスに該当する介護事業所の情報を無料で検索・閲覧できる仕組みです。市区町村や路線・駅からの検索に加え、対応可能な疾患や施設の特色、利用料金の目安などの条件を組み合わせた検索ができ、検索結果は調査実施状況や公表日、住まいからの距離などで並べ替えられます。川崎市の事業所もこのシステムに含まれており、川崎市内で検索すれば訪問介護・通所介護(デイサービス)の事業所が一覧で表示されます。
事業所詳細ページで確認できる項目
気になる事業所が見つかったら、詳細ページで「法人情報」「所在地等」「従業者」「サービス内容」「利用料等」というタブを切り替えて確認できます(サービスによっては別紙が加わり6項目になります)。ここで公表されるのは、名称・所在地・連絡先・従業者数・利用料金といった基本情報だけでなく、利用者本位のサービス提供の仕組みや従業者の教育・研修の状況といった運営情報、さらに任意項目として処遇改善加算の取得状況なども含まれます。職員の入れ替わりが多い事業所かどうかを直接は判定できませんが、教育・研修の体制や運営の考え方を比較する材料にはなります。
川崎市の指定・公表事務の窓口
平成30年度から、川崎市内の事業所に関する情報公表事務は神奈川県から川崎市へ移譲されています。実務は公益社団法人かながわ福祉サービス振興会に委託されており、情報の受理と公表を担う指定情報公表センター(電話045-227-5690)と、事業所の運営状況を調査する指定調査機関(電話045-671-0297)が窓口になっています。制度全体の問い合わせ先は川崎市健康福祉局長寿社会部介護保険課(電話044-200-2678)です。事業所の指定内容そのものについて疑問がある場合は、この窓口に確認するのが確実です。
検索結果は「今の指定状況」であることを踏まえる
介護保険の事業者指定は数年ごとに更新の手続きがあり、川崎市でも指定の更新申請が定期的に行われています。公表システムに表示される情報は基本的に最新の状態に保たれていますが、事業所の体制は年度によって変わることがあるため、候補を絞った後は見学や問い合わせの段階で現在の受け入れ状況を直接確認しておくと安心です。過去に調べた情報をそのまま数か月後にも使い回さない、という程度の心構えで十分です。
かながわ福祉サービス第三者評価との違い
公表システムとは別に、神奈川県には「かながわ福祉サービス第三者評価」という制度もあります。これは社会福祉法第78条に基づき神奈川県社会福祉協議会が運営する任意の評価制度で、最低基準をクリアしていることを前提に、社会的に求められる「望ましい水準」に照らしてサービスの質を評価するものです。高齢・障害・児童・保護の分野を合わせて66種別が対象ですが、すべての事業所が評価を受けているわけではなく、あくまで事業所が希望して受審する仕組みです。評価結果が公開されている事業所であれば、公表システムの運営情報と合わせて参考にできますが、評価を受けていない事業所を一律に避ける理由にはなりません。
3つの場面の進め方
ケアマネジャーに任せる場合
すでにケアマネジャーが決まっていて信頼関係があるなら、候補探しの大半は任せて構いません。家族の役割は、本人の身体状況・生活リズム・費用の上限・海外からの見守り体制など、判断材料になる情報を具体的に伝えることです。提案された事業所について、公表システムで運営情報を見ておけば、面談の場で的を絞った質問ができます。
自分で候補を絞ってケアマネジャーに相談する場合
要介護認定を受けたばかりでケアマネジャーとの関係がまだ浅い、あるいは希望する条件が細かい(特定の疾患への対応、外国語での対応可否など)場合は、先に公表システムと川崎市の生活支援サービス公表サイトで候補を2〜3件に絞り、その候補を持ってケアマネジャーに相談する進め方が有効です。候補を持ち込むことで、ケアマネジャーはゼロから探す手間が省け、家族の希望も正確に伝わりやすくなります。
今の事業者を変えたいとき
サービスの質や相性に不安があり、事業者を変えたい場合は、まずケアマネジャーに率直に伝えることが出発点です。ケアプランの作成自体には費用がかからないため、候補の見直しにも追加費用は発生しません。変更を切り出しにくいと感じる場合でも、公表システムで他の候補を具体的に示しながら相談すると、話が進めやすくなります。地域の相談窓口の使い分けは地域包括支援センターの解説でも整理しています。
変更の実務手順
事業者を変える際は、現在の事業所への解約の連絡、新しい事業所との契約、ケアプランの再作成という順で進みます。多くの場合、解約は今月末・来月からの切り替えという形で調整でき、サービスが空白期間になることは避けられます。福祉用具のレンタルなど、事業所ごとに契約が独立しているサービスがある場合は、切り替えのタイミングがずれることもあるため、ケアマネジャーに全体のスケジュールを確認しながら進めるのが安全です。
訪問系とデイの質問リスト
訪問介護を見学・確認するときの質問
訪問介護は自宅に入ってもらうサービスのため、担当ヘルパーの体制と緊急時の対応を重点的に確認します。具体的には、担当が固定されるのか交代制か、キャンセルや時間変更にどこまで柔軟に対応できるか、夜間や急な体調変化への連絡体制があるか、家族が海外にいる場合の連絡手段は何かといった点です。認知症の症状がある場合は、対応経験の有無も確認しておくと安心です。
デイサービスを見学・体験するときの質問
デイサービスは、実際の雰囲気を見ておくことが特に重要です。見学だけでなく体験利用ができるか、送迎の対応エリアと時間帯、入浴や食事の提供体制、他の利用者の要介護度の幅(自分の親と近い状態の利用者が多いか)、認知症の方向けのプログラムがあるかを確認します。本人が施設の雰囲気を嫌がらないかも、家族が同行して見ておくべき点です。
断られたとき・空きがないときの次の一手
希望する事業所に定員の空きがない、対応エリア外、認知症の症状によっては受け入れが難しいと言われることは珍しくありません。この場合は、1つの事業所に固執せず、公表システムで近隣の候補を複数リストアップし、ケアマネジャーに並行して問い合わせてもらうのが現実的です。訪問系サービスがすぐに見つからない場合、川崎市の生活支援等サービスの情報公表サイトに掲載されている家事支援・見守りサービスを一時的に組み合わせる方法もあります。キャンセル待ちの登録ができる事業所には登録しておき、状況が変わり次第連絡が来るようにしておくと、待機期間を無駄にしません。
見学のタイミングと費用の考え方
見学自体に費用はかかりませんが、体験利用は事業所によって有料の場合があります。月々の利用料の総額がどの程度になるかは要介護度や利用回数で変わるため、見学の段階で概算を確認しておくと、後から想定外の負担にならずに済みます。費用の全体像や自己負担の目安は介護費用のガイドで確認できます。見学は1か所だけで決めず、少なくとも2〜3か所を比較してから選ぶと、後から「他も見ておけばよかった」という後悔を避けやすくなります。比較する際は、事業所ごとに聞いた内容をその場でメモし、「担当者の対応」「送迎範囲」「緊急時の連絡体制」など同じ項目で並べて見比べると、記憶だけに頼らず落ち着いて判断できます。海外在住の家族が同席できない見学であっても、国内の家族がこの形式でメモを取り、写真とあわせて共有すれば、後から一緒に比較検討しやすくなります。
海外在住家族の進め方
公式サイトは海外からでも同じように使える
介護サービス情報公表システムも川崎市の生活支援等サービスの情報公表サイトも、インターネット上に公開された情報のため、海外に住んでいても時差を気にせず同じ内容を確認できます。日本国内にいる家族に電話で聞くよりも先に、海外にいる家族自身が候補をいくつか絞り込んでおける点は、この2つの公式サイトの強みです。
候補リストをケアマネジャーへの「たたき台」にする
海外にいる家族が公表システムで候補を数件に絞り、事業所名・所在地・確認したい点をまとめてケアマネジャーや国内の家族に共有すれば、電話やメールでのやり取りが具体的になり、時差による連絡の遅れを補えます。海外から日本の親を支える体制づくりの全体像は、海外から日本の親を支える方法でも扱っています。
契約や見学の同席が難しいときの分担
海外在住のため見学や契約の場に同席できない場合は、国内の家族やケアマネジャーに代理で確認してもらい、写真や動画で共有してもらう分担が現実的です。契約者を誰にするか、費用の支払い方法をどうするかは、事業所を決める前の段階で家族間であらかじめ話し合っておくと、後になって手続きが滞る事態を避けられます。契約者や支払いの窓口を誰が担うかという整理は、親のお金と権限の整理でも扱っている考え方です。
国内側の家族がいない場合
海外在住の一人っ子など、国内に見学や契約に同行できる家族がいない場合は、ケアマネジャーに代理での確認を依頼できるかを最初に相談します。それでも対応が難しい場面が出てきたら、地域包括支援センターや川崎市の窓口に、家族が海外在住であることを伝えたうえで、他にどんな支援が受けられるかを確認しておくと、いざというときの動き方が事前に見えてきます。区ごとにどの窓口へ相談すればよいか迷う場合は、川崎市の介護相談窓口の入口から担当窓口を確認しておくと、事業所探しの相談先自体で迷う時間を減らせます。
比較表
両者の違いは、次の表のとおりです。
| 検索ツール | 調べられる情報 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 介護サービス情報公表システム(全国共通) | 全国25分野53サービスの所在地・従業者数・利用料金・運営情報・処遇改善加算の取得状況等 | 介護保険の指定事業所を条件で絞り込み、候補を横並びで比較したいとき |
| 川崎市生活支援等サービスの情報公表 | 川崎市内7区ごとの家事支援・見守り・地域包括支援センター等、介護保険の指定を受けていない担い手も含む | 介護保険サービスだけで足りない部分を補う担い手を探すとき |
| ケアマネジャーへの依頼 | 本人の状態に合わせた個別提案、空き状況の最新情報 | すでに要介護認定を受けてケアプランがある、または候補を持ち込んで相談したいとき |
よくある質問
介護サービス情報公表システムの利用に費用はかかりますか?
かかりません。厚生労働省が運営する無料の検索システムで、誰でもインターネット上で閲覧できます。会員登録なども不要です。
川崎市の生活支援等サービスの情報公表サイトに載っている事業者は、介護保険が使えますか?
事業者によって異なります。このサイトには介護保険の指定を受けた事業所に加えて、家事支援や見守りなど、介護保険の指定を受けていないNPOやボランティア団体などの担い手も掲載されています。介護保険が使えるかどうかは、掲載ページの記載やケアマネジャーへの確認が必要です。
デイサービスの体験利用に、費用はかかりますか?
事業所によって異なります。無料で体験できる事業所もあれば、通常の利用料に準じた費用がかかる事業所もあります。見学の申し込み時に確認しておくとよいでしょう。
今の訪問介護事業者を変えると、ケアプランの費用は変わりますか?
変わりません。ケアプランの作成・見直しにかかる居宅介護支援費は全額が介護保険から事業所へ支払われる仕組みで、利用者の自己負担はありません。事業者を変えること自体に追加費用は発生しません。
川崎市内の事業所の空き状況は、海外にいながら自分で調べる方法がありますか?
介護サービス情報公表システムや川崎市の生活支援等サービスの情報公表サイトでは、事業所の基本情報や運営情報は確認できますが、当日の空き状況までは分からないことが多いです。空き状況は事業所への直接の問い合わせ、またはケアマネジャーを通じた確認が必要になります。
第三者評価を受けていない事業所は避けるべきですか?
そうとは限りません。神奈川県の福祉サービス第三者評価は、事業所が希望して受ける任意の制度であり、受けていないことが直ちにサービスの質の低さを意味するわけではありません。評価を受けている事業所の結果は判断材料の一つとして参考にできますが、受けていない事業所も含めて、運営情報や見学時の印象と合わせて総合的に判断することをおすすめします。
訪問介護とデイサービスの両方を、同じ事業所にまとめて頼めますか?
事業所によっては両方のサービスを提供している場合もありますが、必ずしも1つの事業所でまとめられるとは限りません。それぞれの事業所が提供するサービスの種類は、介護サービス情報公表システムの検索結果で確認でき、組み合わせ方はケアマネジャーがケアプランの中で調整します。
一次情報・公的情報
本文は一次情報・公的情報を優先して確認しています。制度、費用、窓口の扱いは自治体や時期で変わるため、最終判断の前にリンク先の公式情報も確認してください。 最終確認日: 2026-07-11.
- 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」(厚生労働省, curl verified 200)
- 介護サービス情報公表制度とは(介護サービス情報公表システム内解説, curl verified 200)
- 検索結果ページの使い方(介護サービス情報公表システム, curl verified 200)
- 川崎市「介護サービス情報の公表について」(川崎市, curl verified 200)
- 川崎市生活支援等サービスの情報公表(かながわ福祉サービス振興会, curl verified 200)
- かながわ福祉サービス第三者評価推進機構(神奈川県社会福祉協議会, curl verified 200)
- 第三者評価の対象となるサービス・評価項目(神奈川県社会福祉協議会, curl verified 200)
この記事について
この記事は一般的な情報の整理であり、医療・法律・介護の個別アドバイスではありません。制度の運用、費用、サービスの有無は自治体や状況によって異なるため、具体的な判断は関係機関や資格を持つ専門職にご確認ください。記事の作成・出典・修正の方針は編集方針をご覧ください。
